棘の多い少ない、棘の先のカーブが鋭い、緩いはともかくとして、両方とも「くっつき虫」
この節のある実(牧野図鑑では『節ざや』)は、中に入っている種子が熟す前に、何かにくっついて運ばれてしまったら、次の世代を残すどころか、未熟なままの種子は腐ってしまいます。
熟すまでは、運ばれては困る。熟してきたら、運んでほしい。
この問題を解決するために、一つの工夫がされていました。
鞘と、鞘の間、節になったところに、ミシン目のように切れ目が入るのですが、
これが完成する時期が、種子が熟す時期、棘が完成する時期と同じなのです。
たとえ見た目がまだ緑でも、つい熟して発芽できる状態になっているのです。
だから、切れ目ができあがった頃にはもう、運んでもらっても大丈夫。
運ばれている途中で、ひとつひとつがポロリポロリと、落ちてくれれば大成功!!
(改めて、ズボンについた実を見て下さい。実の根元にあるはずの茎(果柄)がついていないのが分かります。)
・・・ある程度、運ばれてから、どの様にして落ちることが出来るのかは、また来年のお楽しみ。
写真とお知恵は:矢追義人さん提供 (2002.12.17)
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