オオバナセンダングサ (キク科センダングサ属)

 

コセンダングサ類については、かなり分類が難しいのですが、長さ12-15mmの白色の舌状花があるものをオオバナセンダングサ(=タチアワユキセンダングサ、シロノセンダングサ、シロバナセンダングサ Bidens pillosa L.var.radiata Sch Biq.)という説に従って、ここではオオバナセンダングサの名前を使います。

柱頭2001年5月に訪れた屋久島のあちらこちらに、このオオバナセンダングサが咲いていました。花がきれいだったことと、コセンダングサやコシロノセンダングサとの違いを知りたいと5ヶ所から種子を少しずつ持ち帰り育てました。
我が家で毎年花を咲かせているものだけを見た限りですが特徴を記録しておきます。

コセンダングサとの大きな違いは白い舌状花がとても大きいこと、そして殆ど全ての筒状花から焦げ茶色の葯が突き出し、柱頭も大きく反り返って最終的にはハート型かそれ以上に反り返ることです。

柱頭柱頭柱頭


オオバナセンダングサの筒状花にも、葯が花冠から高く突き出すタイプと花冠すれすれで柱頭が開いているタイプの2種類が有りますが、一番上の写真からも分かるように殆どが「高いタイプ」で「低いタイプ」は2.9%だけでした。


オオバナセンダングサも「高いタイプ」は花糸のたわみは少なく、「低いタイプ」はたわみが大きくなっています。

高いタイプ
「高いタイプ」
高いタイプ
「高いタイプ」
低いタイプ
「低いタイプ」

葯が「低いタイプ」で雌しべが長く伸びた花では、葯の方は花糸のねじれが大きくてこれ以上高くなれないため、雌しべは葯筒を破って外に出て伸びます。これはツワブキの場合と同じです。
下の3枚の写真は同じ花をすこしずつ分解していった様子です。


雌しべが飛び出ている
雌しべが飛び出ている
雌しべを取り除く
雌しべを取り除く
花糸だけの様子
花糸だけの様子

(2003.12.2)

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