冬になると赤い花を咲かせるキダチアロエ。この花は市販のハチミツを倍に薄めた程度の粘りけのある蜜をたくさん出します。かなり甘いので原産地ではおやつに食べることもあるそうです。こんなに濃かったら蝶の口がつまってしまわないかと思うほどです。よくしたものでメジロがこの花の穂につかまって下から花をのぞき込むようにして蜜を吸います。でもメジロは花の中までは首を入れていません。花も無理にこじ開けられた様子はありません。 |
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通りすがりに見るだけでは分からなかったので友人から一枝分けていただきました。室内に20時間くらいそっと置いておくと、うつむいた花の先に蜜が滴るように集まってきました。メジロはこうしてあふれ出てきた蜜を吸っていたのでしょう。 | ![]() ![]() |
瓶入りのハチミツだって逆さにすればもっと早く落ちてきます。下を向いて咲いている花なのにたくさんの蜜が、一気に流れ落ちてしまわないのは何故なのか不思議になってきました。 |
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花弁は6枚あり外側の3枚(外花被片)は内側の3枚(内花被片)より色が濃いのですが、6枚とも根元でカーブしています。花弁が作ったコップの中に蜜がたまっていました。 |
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中心にある子房を囲んで、根元でカーブした6本の雄しべが壁のように並んでいました。
6本の雄しべの花糸はやや平たく幅が広くなっています。よく見ると長くてやや細い雄しべと短くてより太い雄しべが3本ずつあり、交互に並んでいます。この雄しべで囲まれた筒状の中にも蜜が流れ込んでいます。 (2004.01.01) |