ガガイモ(キョウチクトウ科ガガイモ属)の果実と種子

若い果実 2個ついた果実の付け根 9月18日 草刈されてしまったガガイモのツルに残されていた未熟な果実を拾ってきました。
ほとんどの果実は1個ずつでしたが、中にはこのように1つの花から2個の果実ができているものもありました。

果実の内側 内側の繊維 若草色の皮をそっと取り除いてみました。
中はしっかりした細い繊維がびっしり。
フウセントウワタの実は外側の殻と種子を糸状のものでつなげていますが、それと同じ材料でできているのかもしれません。

実の中に並んだ種子 種子の重なり方 果実を半分に割って見ます。中央に芯があってまわりにびっしり種子が並んでいました。
種子の並び方を実の外側方向から見てみると、瓦みたいに重なり合っていました。
胎座のひだ 種子を除いた実の内側 種子の中央にあった芯にはきれいにヒダが刻み込まれています。長い種髪は規則正しくこの溝にはまり込んでいて互いにこんがらない様になっていました。
種子をすべて取り除いた実の内側は滑らかに平らです。
熟した実 種子が飛び出しかけた実 11月12日 実が熟して種子が飛び出していました。
やっと開きかけた実もありました。
種子の飛び方 種髪が広がった実 どんな順で種子が飛び出すのでしょう?
実の殻が割れ、乾燥してきた外側の種子が浮き上がります。
すると、乾燥した種髪も細い1本ずつにばらけて根元から広がります。
ほんのわずかの風が吹いてくるだけで、ふわーぁっと飛び出す。

そんな気がしました。


種髪(しゅはつ)

 ガガイモの仲間やテイカカズラのように、裂開する実の種子を飛ばすためにある毛のこと。
 (タンポポなどキク科やツルカノコソウなどの種子につく毛は冠毛(かんもう)と言う。)

(2004.11.14)
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