クロモジ(クスノキ科クロモジ属)の雄しべ

クロモジ
クロモジ
春になると里山に咲くクロモジの花が目に付きます。楊枝に使われるだけあり、枯れた枝でも良い香りがします。
春先に小さな薄黄色の花をつけるこの仲間はたくさんあり区別が難しいけれど、横浜市金沢区近辺に自生しているのは、このクロモジとアブラチャンだけです。
花
咲き始め
咲き始め
花盛り
花盛り
咲き終わり

咲き終わり
雄しべの頭に小さな手があがって、バンザイしているみたいです。花粉の入っている部屋の壁がめくれあがって花粉を出すのです。雄しべの足元には蜜腺もあります。

 (正式には「弁開、弁状裂開」と言い、クスノキ科とメギ科の花に見られます。クスノキ科タブノキ属のタブノキや、クスノキ科シロダモ属のやシロダモは弁が4つあります。)

左側の写真:葯の右側、壁が開き始めている

中央の写真:左右とも葯の壁が開いている

右側の写真:雄しべと蜜腺

蓋が開く 蓋が上がる 雄しべと蜜腺

雌花と雄花 クロモジは雌雄異株。
雄株と雌株はどう違う? 
花の時期と実がつく時期でないと区別は難しいです。
花の時期は、花の房が小さい方が雌株についた雌花です。中をルーペで見れば雄しべが無くて雌しべだけなのが分かります。実の時期には、もちろん実がなっているのが雌株です。
(写真の左側が雌花、右側が雄花です)

雌花の様子を近づいて見てみましょう。

雄花
雌花
雌しべと蜜腺
雌花は雌しべだけですが、蜜腺はあります。
(2004.3.21)
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