コウヤボウキの雌しべ雄しべは、はじめのは斜め横を向いています。花粉が見える頃になると真っ直ぐに立ってきます。
コウヤボウキの花をよく見ると、筒状花の5個の花冠裂片がまだ白くリボンの様に巻いている時に、雌しべや雄しべが落ちてしまっているものと、花冠裂片が殆ど枯れてしまっても残っているものと二つのタイプがあります。 まず、しべが落ちてしまうタイプはどうなっているのか見てみました。 下の画像は左から蕾、まだ葯が開いていないときの花の中、葯の根元(雌しべは取り除いてあります)
時期が進んでいくと、花柱は根元のカーブが伸びてきて、柱頭は葯のトンネルの中を伸び上がっていきます。雌しべは先端の柱頭がまだ閉じているために細く、その下は花粉を押し出すために太くなっています。雌しべの先の細いところがすっかり顔を出してしまうと、雌しべの太さは葯が作る筒ときっちりの太さになるために葯も背伸びをするように持ち上げられてきます。そして花糸の根元付近の節から、雄しべは切れてしまいます。雌しべが真っ直ぐに伸びる頃には5本の雄しべは全て根元で切れて宙づり状態になります。 |
![]() ![]() ![]() |
根元で切れた雄しべが枯れる頃には雌しべの柱頭は大きく開いてきます。 そしてやがて雌しべも抜け落ちてしまい。白いリボンのような筒状花の中を覗いてみると、雄しべがついていた跡が小さな黒い点になって見えます。 (2003.11.7) |