白馬岳ー朝日岳

(2008.7.27-8.1)
7月27日 自宅ー白馬駅付近の宿

15年前(1993年8月中旬)に白馬大雪渓から白馬岳ー朝日岳ー蓮華温泉と歩きましたが、今回は白馬鑓温泉経由で小川温泉へ出るコースを選びました。
特急あずさで白馬駅につく頃から雷が鳴り出し宿についた頃には雨が降り出していました。横浜の暑さがうそのように涼しくほっとしましたが雨なので付近の散策はやめました。

7月28日 猿倉ー白馬鑓温泉

雷が鳴り止むのを待って、宿の車で猿倉まで送っていただき登山届けを出して出発。無線が五竜付近での転落事故についてやり取りしているのが聞こえ気を引き締めました。大雪渓へ向かう人と途中で別れ左の道へ進んで登山開始です。
道が崩壊している箇所があるのでエスケープルートに変わっていました。笹などを切り開き新たに作られた道は前夜の雨のせいかヌルヌルで足がもぐる所もあり靴もズボンも泥だらけですが道の左右には次々に花が現れるので楽しめます。

キヌガサソウヤグルマソウクルマユリ

その内、鑓温泉から下ってくる人と行きかうようになりました。会う人、会う人、口をそろえたように「この先に崩壊している沢があるから気をつけて」「カランコロンと石が落ちてくるから様子をみて急いで通過なさい」これは怖い! 引き返そうかしらと弱気が頭をもたげてきます。今年は雪が多かったようであちこちに雪渓が残っていて雪が苦手な私は苦労しました。
心配していた「落石沢」は傾斜は急だし、雪渓の上に石が乗っているので石を踏めば動くし、石の無いところはすべるし・・・確かに怖いと言えば怖いのですが実際に通過してみると、たまたま大きな石が落ちてこなかったから言えることですがそれほど心配しなくても良い場所でした。
雪渓をいくつか渡って最後に雪渓の坂道を登ると鑓温泉。雪渓から少し離れて湯気を上げる温泉の水が勢い良く流れていました。
日本で一番標高の高い場所にある温泉だそうで、露天風呂は登山道から丸見えですが45度くらいの熱いお湯、空気が冷たいので気持ちよいそうです。女性用に周囲を囲った岩風呂が有り、そちらは少しぬるめで白濁したお湯でした。汗をかいて山小屋で温泉に入れるなんて素晴らしいことです。とても気持ちよくなれました。

落石沢雪渓温泉

7月29日 白馬鑓温泉ー大出原ー鑓ヶ岳ー杓子岳ー白馬山荘

白馬岳から降りてきた人の話では稜線はスゴイ強風で立っているのがやっと、雷で怪我をした人も居たそうで、覚悟を決めて登り始めました。はじめのうちは急登、そしてあちこちにある雪渓を渡ると雪がとけたばかりの斜面にハクサンコザクラ、ハクサンイチゲなどなど無数の花が咲いています。前回来た時より花の数が多くなっているようです。高山植物を大事にする人が増えてきたのかもしれません。でも風が強くて写真は殆んど撮れません。大出原は木道が整備されていてのんびり歩けました。木道を作ったり階段を作ったりしてくださる方たちは大変だろうなぁと、心から感謝です。
風が霧を吹きつけてくるので睫毛に水玉がつきメガネは曇ってしまい外すしかありません。前からの風はしのぎやすい、後ろからの風も何とかなりますが横風で風下が崖になっているところは風が弱まった時に小走りで通過。ザックをしょっているから飛ばされないですんだのでしょう。いつもは苦になる重い荷物が今回は頼りになりました。
夕方から少し風が収まってきて歩いてきた白馬鑓、杓子岳が綺麗に見えました。遠く槍、穂高、剣、富士山、八ヶ岳なども見えます。息が白く見えるほどの寒さので中見とれました。

コイワカガミオヤマノエンドウ白馬鑓ヶ岳と杓子岳

7月30日 白馬山荘ー雪倉岳ー白馬水平道ー朝日小屋

コースは長いけれど一番楽しみにしていた日。風も少しおさまってきた気がします。でも白馬岳へ登り始めから脚が重く息が苦しい。左手に始終現れるブロッケン現象を楽しみ、頂上では足元に広がる雲海や、大雪渓を見つめました。15年前は白馬山荘に連泊して散策した旭岳のお花畑はまだ雪の下でした。

旭岳雲海15年前にも見た池

白馬岳頂上から朝日岳方向へ。このあたりのコマクサは行儀良く並んだ植栽品ではなく自然のもの。嬉しいなぁ! 殆んどは終わりかけていましたがまだブルーの花が咲いているウルップソウもそこここに。蓮華温泉へ行く道と分かれてからは人の数が減り、貸切状態に近い山になりました。葱平にしかないと思い込んでいたシロウマアサツキもそこここに咲き、タカネナデシコ、タカネマツムシソウなど秋の花もハクサンコザクラなど雪解け直後の花と同じ日に出会えました。砂礫地にはワスレナグサに似たミヤマムラサキ。雪倉岳では山の名前をもらったユキクラトウウチソウ。はじめて見たミヤマシオガマ?の白花。花に出会うたびに脚を止め、時間がたつのも忘れてしまいがちです。

ハクサンコザクラウルップソウシロウマアサツキ

シナノキンバイユキクラトウウチソウミヤマシオガマ

ツバメ岩は崩壊した瓦礫がたくさんたまっていました。小桜ガ原をすぎ白馬水平道へ入ると木道ガ続きます。15年前は藪を掻き分けながら進んだ記憶があるのですがルートが分かったのでしょうか。木道の上にに大きな雪の塊があったり、やがて雪渓の下に埋まってしまっていて、小屋の近くまでは雪渓続きでした。脚はくたくた息もたえだえに小屋についたのは5時過ぎ。前回は台風の余波で強風と雨の中ひたすら歩いた道ですが今回はゆっくり遊びすぎました。ちょうど地元の中学生150名の団体が来ていて、山岳救助隊の方々の宿舎に泊まることになりました。そこにも入りきらない人たちは大形のテントに泊まっていました。この小屋は水が豊富で顔を洗うことができさっぱりしました。

7月31日 朝日小屋ーイブリ山ー小川温泉

中学生と一緒にならないようにと早めに出発。このルートは初めてでしたがかなりアップダウンがあり倒木や木の根をよけながら歩きます。いくつかのグループに分かれた中学生に追いつかれるたびに休憩をとってやり過ごしました。お花畑あり、樹林帯がありと変化に飛んだ道です。オクモミジハグマ、クルマバハグマ、ツルリンドウ、ツルアリドオシと下るに連れて花の種類が変わってきて青い色が鮮やかなガクアジサイが咲き始めるともう到着間近です。ダムの近くのつり橋を渡って・・・そのあとが地獄の百段階段の登りでした。上り詰め車道に出た所にあるお蕎麦屋さんは冷麦が美味しいそうですが、お弁当をたべてしまったのであきらめました。
タクシーにきてもらって小川温泉へ。この宿はとてもステキでした。気持ちの良い温泉が5種類あります。洗面所にタオルがある、バスタオルを置く場所があるなど心配りが随所に見えました。是非もう一度泊まりたいなぁ。窓からはカジカの声が聞こえてきました。

8月1日 小川温泉ー帰宅

電車を乗り継いで、どんどん変わる景色を楽しみながら帰宅しました。


出会えた花たち

アオノツガザクラ、アカショウマ、アカバナsp.、アカミイヌツゲ(実)、アカモノ(花と実)、アラシグサ、イブキジャコウソウ、イワイチョウ、イワギキョウ、イワシモツケ、イワツメクサ、イワベンケイ、ウサギギク、ウバユリ、ウメバチソウ、ウラジロナナカマド、ウラジロヨウラク、ウルップソウ、エゾシオガマ、オオバタケシマラン、オオバミゾホオズキ、オクモミジハグマ、オタカラコウ、オトギリソウ、オニシモツケ、オヤマソバ、オヤマノエンドウ、オンタデ、ガクアジサイ、カニコウモリ、カンチコウゾリナ、キソチドリ、キヌガサソウ、キバナカワラマツバ、キバナコマノツメ、キンコウカ、ギンリョウソウ、キンレイカ、クモマニガナ、クモマミミナグサ、クルマバハグマ、クルマユリ、クロクモソウ、クロユリ、グンナイフウロ、コイワカガミ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ(蕾)、コバノギボウシ、コバノトンボソウ、コマクサ、コメツツジ、サンカヨウ、シコタンソウ、シコタンハコベ、シシウド、シナノキンバイ、シモツケソウ、ショウジョウバカマ、シラネアオイ、シラネセンキュウ、シロウマアサツキ、シロウマオウギ、シロバナクモマニガナ、ズタヤクシュ、ソバナ、ダイニチアザミ、タカネアオヤギソウ、タカネイブキボウフウ、タカネコウリンカ、タカネシオガマ、タカネツメクサ、タカネナデシコ、タカネニガナ、タカネバラ、タカネマツムシソウ、タカネヤハズハハコ、タケシマラン、タチコゴメグサ、タテヤマウツボグサ、タニウツギ、タニギキョウ、タマガワホトトギス、チシマギキョウ、チングルマ、ツガザクラ、ツクバネソウ、ツマトリソウ、ツルアリドオシ、ツルリンドウ、トチノキ(実)、トチバニンジン、ナナカマド、ニッコウキスゲ、ニリンソウ、ネバリノギラン、ノギラン、ノリウツギ、ハクサンイチゲ、ハクサンオミナエシ、ハクサンコザクラ、ハクサンシャジン、ハクサンタイゲキ、ハクサンチドリ、ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ、ハナチダケサシ、ハリブキ、ヒメイチゲ、ヒョウタンボクsp.、ヒロハユキザサ、ベニバナイチゴ、ホソバツメクサ、マイヅルソウ、マタタビ、ミズバショウ、ミソガワソウ、ミツバオウレン、ミネウスユキソウ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマアケボノソウ、ミヤマアズマギク、ミヤマウイキョウ、ミヤマオダマキ、ミヤマカラマツ、ミヤマキスミレ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマクワガタ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマコゴメグサ、ミヤマシオガマ、ミヤマゼンコ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマダイモンジソウ、ミヤマタンポポ、ミヤマツボスミレ、ミヤマホツツジ、ミヤマムラサキ、ミヤマリンドウ、ムカゴトラノオ、ムシトリスミレ、モウセンゴケ、モミジカラマツ、ヤグルマソウ、ヤマガラシ、ヤマクワガタ、ヤマブキショウマ、ユキクラトウウチソウ、ヨツバシオガマ、ヨツバヒヨドリ、リュウキンカ、リョウブ、リンネソウ、レイジンソウ、ワタスゲ、ワレモコウ

出会えた鳥たち

アカゲラ、アマツバメ、イワツバメ、イワヒバリ、ウグイス、ウソ、カラsp.、キセキレイ、ビンズイ、メボソムシクイ、ライチョウ親子、ルリビタキ

(2008.8.07)

私の山登り