裏銀座  (2006.7.30〜8.4)

 

コースタイムのほぼ倍を見込んだ計画で裏銀座を歩いてきました。天候に恵まれすっかり日焼けして戻りました。

今年は冬の寒さが厳しく、梅雨は雨が激しく九州や長野で大きな被害があり梅雨明けも遅れ私達も予定を1週間ずらしました。そのせいか川の流れも激しく流木がところどころに溜まっていて、雪が残った登山道もあり花も遅れているようでした。
新宿からの高速バスで新穂高温泉に入り、初日は近くをのんびり散歩。
川の水で道がえぐられたり、落石箇所がところどころにありました。

7月31日 新穂高温泉ーわさび平小屋ー鏡平小屋(泊)

今日のコースは笠が岳に行った時と同じです。虫たちも人懐っこく目を楽しませてくれました。ノリウツギの蜜を吸うアサギマダラ、一休みしたザックにとまってくれたコムラサキ。

サンカヨウ、キヌガサソウが涼しげに咲き、名前の分からないツツジの赤い花が美しい道です。
汗の塩分がほしいのか、いろんな虫がすぐに人にたかってきます。小さな口でチョンチョン、チョンチョン。くすぐったい。
よく見るとくっきりした色でなかなかステキな虫たちでした。

8月 1日 鏡平小屋−双六小屋ー三俣蓮華岳ー三俣山荘(泊)

夜中に激しい雨音で何回か目が覚め不安でした、天気予報も雨。けれど出発時には雨はやみ弓折岳についた頃は青空が広がり始めあとは終日晴。ラッキーです! ここからは私は初めてのコースでワクワクします。
槍ヶ岳、剣岳など懐かしい山と足元に広がるシナノキンバイの黄色、ハクサンイチゲの白、コイワカガミの濃いピンク・・・お花畑を堪能しました。
青い空、白い雪、緑の山、色とりどりのお花畑。まさに極楽です。

8月 2日 三俣山荘−鷲羽岳ーワリモ岳ー水晶小屋ー真砂岳ー野口五郎岳ー野口五郎小屋(泊)

今日も晴天。鷲羽岳の急登は花が少ないこともあって、コースタイムと同じ。脚が弱い私はなんとなくうれしかったです。
ワリモ岳になると今までと花が違っていきます。ミヤマシオガマ、シコタンソウ、イワオウギ、コウメバチソウなどなど。今まではチシマギキョウだったのもイワギキョウが増えてきました。
水晶小屋からはざらざらした砂礫の道が多く、日差しがきつく暑い道です。コマクサがあっても良いのに見当たりません。途中の大きく崩壊した山を覗き込んで自然の力にびっくりしたり・・・

8月 3日 野口五郎小屋−三ツ岳ー烏帽子小屋ー烏帽子岳ー四十八池ー烏帽子小屋(泊)

青空をバックに、赤牛岳、薬師岳、五色が原、雲の平、立山、剣岳、白馬岳、槍ヶ岳、剣岳、鹿島槍・・・眺望を堪能してから歩き始めました。途中には面白い形に積みあがった岩が何箇所かありました。
今日のコースにはコマクサが見られますが花は終わりかけの時期でした。
お昼前に烏帽子小屋に到着。この小屋では植物の保護に熱心なようでイワギキョウが前庭に一面に咲いていました。荷物を置いて烏帽子岳と四十八池へ。途中の砂礫地にはコマクサが沢山保護されていました。

烏帽子岳はとがった岩の山。最後の部分が鎖場でした。山道の途中にはリンネソウが沢山咲いていました。
四十八池は雪が多かったので花が少ないと聞いていたせいか人が少なくしっとりした場所でした。斜面一面に広がるサンカヨウに息を呑みました。チングルマ、アオノツガザクラ、ショウジョウバカマ、ヒメイチゲ。確かに雪がとけたばかりで茶色の草が倒れているところもありましたがステキな場所でした。

8月 4日 烏帽子小屋ーブナ立尾根ー高瀬ダム

日本三大急坂のひとつブナ立尾根を下ります。森の中の下り坂なので暑さはあまり気になりません。木が多いので鳥の声がそこここに聞こえます。登ってくる人たちはみんな苦しそうです。下るだけの私達も最後のほうでは膝が痛くなってきました。木の下の薄暗いところに今まで見たことが無かったキソチドリ、コイチヤクソウを見つけるとほっとしました。この道はカニコウモリも沢山蕾をつけていました。
高瀬ダムのかんかん照りを少し歩いて、ちょうど来ていたタクシーで葛温泉へ。2時間後に迎えに来てもらうことにして一休み。大町から電車に乗って戻り、この夏の一番の楽しい日々が終わりました。

出会った花たち

アオノツガザクラ、アカモノ、アラシグサ、アワブキショウマ、イケマ、イブキジャコウソウ、イブキトラノオ、イワオウギ、イワギキョウ、イワツメクサ、イワナシ(実)、イワハタザオ、イワベンケイ、ウサギギク、ウド、ウワミズザクラ(蕾)、エゾシオガマ、エゾノムカシヨモギ、エンレイソウ、オオイタドリ、オオウバユリ、オオコウモリ、オオバキスミレ、オオバタケシマラン、オオバノトンボソウ、オオバノヨツバムグラ、オオバミゾホオズキ、オオヒョウタンボク、オオフユイチゴ、オガラバナ、オトギリソウxp.、オニシモツケ、オヤマノリンドウ、オンタデ、カニコウモリ、ガンコウラン、キクザキタカネミミナグサ(少)、キソチドリ、キツネノボタン、キヌガサソウ、キバナコマノツメ、キバナシャクナゲ、クガイソウ、クルマバソウ、クルマバツクバネソウ、クルマユリ、クロウスゴ、クロツリバナ、クロトウヒレン、クロマメノキ、クロユリ、グンナイフウロ、コイワカガミ、コウメバチソウ、コガネイチゴ、コキンレイカ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、コナスビ、コバイケイソウ、コバギボウシ、コバノイチヤクソウ、コマクサ、タカネヨモギ、サラシナショウマ、サンカヨウ、シコタンソウ(少)、シシウド、シナノキンバイ、シモツケソウ、ショウジョウバカマ、シラネニンジン、シロニガナ、ズダヤクシュ、センジュガンピ、ゼンテイカ、ソバナ、タカネシュロソウ、タカネスイバ、タカネツメクサ、タカネナナカマド、タカネニガナ、タカネヤハズハハコ、タカネヨモギ、タケシマラン、タテヤマウツボグサ、タテヤマキンバイ(少)、タテヤマリンドウ、タニウツギ、タニギキョウ、タマガワホトトギス、タンポポxp.、チゴユリ(実)、チシマギキョウ、チダケサシ、チョウノスケソウ(花は少ない)、チングルマ、ツクバネソウ、ツバメオモト、ツマトリソウ、ツルアジサイ、ツルリンドウ、テガタチドリ、テングクワガタ?、トチバニンジン、ナナカマド、ニワトコ、ネバリノギラン、ノアザミ、ノブキ、ノリウツギ、バイカオウレン(少)、ハクサンイチゲ、ハクサンジャクナゲ、ハクサンチドリ、ハクサンフウロ、ハリブキ、ヒメイチゲ、ヒメイワショウブ(少)、ヒメウスノキ、ヒロハコンロンソウ、ベニバナイチゴ、ボロギク、マイヅルソウ、マルバダケブキ、ミズキ、ミソガワソウ、ミツバオウレン、ミネズオウ、ミヤマアカバナ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマオダマキ、ミヤマカラマツ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマクワガタ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマコゴメグサミヤマシオガマ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマダイモンジソウ、ミヤマトリカブト、ミヤママタタビ、ミヤマリンドウ、ムラサキヤシオ、モミジカラマツ、ヤグルマソウ、ヤマアジサイ、ヤマトウバナ、ヤマハハコ、ヤマホタルブクロ、ユキザサ、ヨツバシオガマ、ヨツバヒヨドリ、リョウブ、リンネソウ

 
出会った鳥たち

アマツバメ、イワヒバリ、ウグイス、ウソ、オオタカ、カヤクグリ、カワガラス、キジバト、キセキレイ、コガラ、コゲラ、コマドリ、トラツグミ、ヒガラ、ホシガラス、ミソサザイ、メボソムシクイ、ルリビタキ

(青い線は、今回の山行で見た空の色です)

(2006.7.30〜8.4)

私の山登り